万寿山 聖福寺(長崎市)


長崎市玉園町にある万寿山聖福寺は黄檗宗の寺院で、長崎の唐寺三ヶ寺である長崎三福寺(興福寺・福済寺・崇福寺)に、この聖福寺を足して長崎四福寺と呼ばれている。地元豪商西村氏の出資を得て1677年に鉄心道胖が開山した寺院です。聖福寺にある大雄宝殿・天王殿・鐘楼・山門は2014年に国指定重要文化財に指定され、現在老朽化により保存修復工事が行われています。

幕末の慶応3年に起こった「いろは丸事件」で紀州藩と土佐藩の談判の舞台となった寺院で、坂本龍馬の銅像が有志により2020年に寄贈されており、歴史の舞台にもなっています。



山門を登った所にある地蔵堂。長崎四国霊場第14番。



地蔵堂に安置されている不動明王・地蔵菩薩・子安観音。



地蔵堂から1705年に建立された天王殿を見上げる。
国指定重要文化財。



1705年に建立された天王殿。国指定重要文化財。



天王殿に安置されている弥勒菩薩。
中国では布袋は弥勒菩薩の化身とされている。



天王殿に安置されている韋駄天。
中国の禅寺では布袋尊と共に山門や本堂前によく祀られています。



1716年に建立された国指定重要文化財である鐘楼。
この鐘楼には「鉄心の大鐘」として親しまれている梵鐘があり、長崎では最大の大きさを誇るもので、戦時中の金属回収を免れています。



長崎市指定文化財である石門。別の寺にあった石門で明治初期の神仏分離令による廃仏毀釈で廃寺となる際に移築された門。



2020年に寄贈された坂本龍馬の銅像。



庫裡に吊るされている聖福寺御本尊・釈迦如来と釈迦如来の弟子である迦葉尊者(右)と阿難尊者(左)の写真。



聖福寺境内にある廃材の瓦を積み重ねてできた「瓦壁」。