長崎県五島市の西部・岐宿町にあるカトリック井持浦教会がある玉之浦地区は、1797年の五島藩要請で六方の浜から上陸した第1陣の外海キリシタンが移住し開墾した地域で、地元の伝承によれば大村藩が側近のキリシタン鶴田沢右衛門を五島に流刑にした所、五島藩主は領地であった玉之浦の立谷(大寶寺所有)を与えてここに住む事を許したとされています。また明治時代初期に久賀島から始まった五島崩れから唯一迫害から逃れられた地区で、五島藩の財政を潤す重要な産業である塩の生産を潜伏キリシタンに従事させていた為とも言われています。
カトリック井持浦教会は、1897年に全五島の司牧宣教を委ねられたフランス人宣教師アルベルド・ペルー師の指導によって建立された煉瓦造聖堂です。教会境内にあるルルドは、フランスのルルドを模倣して五島全域の信徒が島内の奇岩・珍岩を持ち寄り1899年に建設されたルルドで、聖母像は本場ルルドの聖母像を求めて洞窟に収め、さらに本場の奇跡の泉から霊水を取り寄せ洞窟横の泉水に注ぎいれたという日本最初のルルドで、この霊水を飲むと病が治ると言われており、日本全国から巡礼者が訪れます。
建立時のレンガ造教会が台風で倒壊した為、1988年にはコンクリート造の現教会となりました。
駐車場:有
入館料:無料(寄付をお願いします)
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